SEISA DOHTO UNIVERSITY

美術学部 デザイン学科

2024.02.05 札幌国際芸術祭(SIAF2024)に行ってきました!
美術学部 デザイン学科

現在、札幌市で行われている「札幌国際芸術祭(SIAF2024)」に行ってきました。3年に1度、 様々な国から招聘されたアーティストの作品が札幌に集う37日間の芸術祭。会場は6カ所に分かれて展示がされています。今回は週末を使ってSCARTS(札幌文化芸術交流センター),未来劇場、札幌芸術の森へ行ってきました。

こちらはSCARTS会場、 「INTO SIGHT」、
ソニークリエイティブセンターによる体験型の作品

美術?デザインを学ぶ学生にとっては、世界最先端のアートを体感できる貴重な機会。ぜひ期間中に何度も足を運んで、たくさんの事を吸収して、自分自身の制作に活かして欲しいもの(パスポートを購入すると期間中何度でも入場可能!)。 特に若い学生にとっては、良い作品を観て?感じる事は、制作する事と同じくらいとても大切な学びです。そして、自分もいつかこんな場所で展示をする!と刺激を受け、明確な目標にすることも大切だと思います。 今回の国際展に限らずですが、このような様々な観賞の機会が、地方都市ながら比較的多くあるのも、札幌という場所で学ぶ魅力の1つと言えるでしょう。

さて、「Last Snow」と題された今回の展覧会。科学とアートの融合を試みる作品や、100年後の札幌(世界)を考えさせられる内容になっていて、見応えがあります。 表現方法としては「インスタレーション」と呼ばれる、展示空間全てが作品となっている、没入型の表現がほとんど。 また、映像が使った作品が多いのですが、その使い方は作家により多様で、映像と空間(インスタレーション)を掛け合わせた表現の可能性を感じる事も出来ると思います。

未来劇場、チェ?ウラムさんの作品は会場のシンボル的な存在。
未来劇場、 後藤映則さんの作品。視覚的にも仕掛けも面白い。
未来劇場、エイミーカールさんの作品。この映像作品は、観客が参加出来る参加型作品です。
未来劇場、国松希根太さんの迫力ある彫刻作品。札幌や白老で精力的に活動する作家です。

もう1つ、今回の展覧会で感じた事は(まだ見ていない会場もありますが)、芸術祭として打ち出しているコンセプトと、招聘された作家の出品作が強く結びついている印象があった事。現代アートにはコンセプトが重視されるという特徴がありますが、こうしたコンセプトを強く体感できる展示となっており、かつ1つ1つの作品だけでなく、全体を通して貫かれる文脈が見え隠れするので、それらを自分なりに読み取りながら観賞するという楽しみ方もあるなと感じました。

札幌芸術の森、明和電機による作品。コミカルな表現の中に、深く考えさせられるものがありました。アートの表現として、プロダクトデザインを使っている点も面白い。


札幌芸術祭SIAF2024の詳細公式WEBはこちらから。

期間は
2024年1月20日(土) - 2月25日(日)です。
関連イベントも多数あるようです。

文責:梅田 力